純粋接触分解 / Sugito Tatsuki
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ハーレイは、ブルーを汚し、貶め、苛み、辱めて、引き裂いた。己の下にあるのは、敬愛し畏怖すべき、美しく勇壮で神聖な指導者などではなくて、ただの都合の良い欲望の捌け口だった。
違う、こんなものを求めたのではない。
どうして、こうなってしまう。どうして、
彼をこんなに、こんなにも──愛しているのに。
ただ、優しくしたかったのだ。
安らいでくれればと、身を寄せ合って、温もりを分け合い、
腕の中で微笑んで欲しいと、夢見ていた。
それだけだった──それなのに。
優しく抱いたら、きっと彼は、拒絶するのだろう。
こんな形で、歪んだ方法で、想うほどに彼を傷つけて、
罪悪感と、後悔と、自己嫌悪にまみれ、喪失感に囚われて、
手酷く互いを苛んで、
それで一体、何を得る。
叶わないというのか、
決して、どうあっても、報われないと、
──思いを通わせるなどと。
何ひとつ届かず、
何ひとつ伝わらず、
何ひとつ、繋がらない、
既に心を喪失してしまった、彼と、
通い合う思いすら、ここにはもう、存在しないのだから。
End.
何をしたかったかといえば、ブルーの勝手気まま具合ここに極まれりのようなところです。
ハレブルはいつもこうだなあと、ラストのポエムはそれこそ自分の心情です。
2007.07.05